NPO法人愛伝舎代表
 坂本 久海子さん(46)
 鈴鹿市算所
外国人との共生≠゚ざす
電話通訳の普及を全国に


 ポルトガル語とスペイン語の電話通訳や入管手続きのアドバイス、日本での生活のルールーや教育の仕組みのガイダンス、教師向けのポルトガル語講座、翻訳など、さまざま通訳事業を展開。同市を拠点に外国人との共生≠めざし、活動している。


 きっかけは十四年前、夫の仕事で五年間ブラジル・サンパウロに滞在。帰国後に小学校で日本語講師を務め、外国人の子どもと接したことから教育にかかわった。


 そこで外国人の受け入れや、体制が整っていない現状に問題意識を。「覚えたポルトガル語を生かし、自分にできることはないかー」と、知人や当時の講師仲間に相談。行政書士や翻訳通訳らが集まって平成七年一月、同団体を設立。同年八月に事業型NPO法人として県 から認証された。


 名前は、五十音順で一番始めの「あ」を使って人の心を伝え合う場所≠イメージ。しかし、不安やプレッシャーもあった。


 最近では県や鈴鹿市、四日市市などの行政機関はじめ保育園や保健所、医療機関でも通訳サービスが利用され、多文化共生≠ヨの動きは進んでいるが、完全ではないという。


 「国内に住む外国人が安心して暮らせる環境。言葉の壁≠乗り越えられるさまざまな言葉にも対応。電話通訳を全国に普及したい」と意欲的。


 来月十一日には、同団体主催で「外国人住民とのパートナーシップを考えるシンポジウム+懇談会」と題したディスカッションを開催。このほか、週に一度、市内の小学校で日本語講師も務めている。


 問い合わせは050(3532)9911「愛伝舎」まで。


 休日は買い物を楽しむ。海水浴が大好き。


 市内で夫(55)、長女(17)、長男(13)と四人暮らし。


 (木下 英里)


 H19.10.24 第301号

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