県保育協議会会長
 森本敏子さん(60)
 津市河芸町



保育の道に情熱注ぎ40年
未来に向け感性豊かな子を


 「母の姿を見て、自然にこの道に進みました。この仕事を、一生の勤めにして良かったと思います」と話す。


 同市河芸町、ゆたか保育園園長の森本さんは、保育に情熱を注ぎ四十年が経った。


 今は、同会会長も務め、県内の子どもたちのために保育の質の向上を目ざしている。


 名古屋の保育短大を出て保母の資格取得後、母・操さんが設立した同園へ勤務。


 幼いころから家が保育園だったため、学校から帰ると園児に絵本を読んであげたり、一緒に歌をう歌ったりするなど子どもと共に過した。そんな日々が保育の道≠ヨのきっかけという。


 保母になったばかりは、接し方、教室の環境づくりなど、母からの厳しい助言か教訓に。


 「この歳になって、ようやく子どもたちのいろんな姿が見れるようになりました」と笑顔を。


 児童福祉法が制定されて60年。国を挙げて少子化対策、児童虐待防止、就労支援、地域における子育て支援など、さまざまな課題がある中、これまでのノウハウを生かして現場に立つ。


 しかし、時代の流れとともに、子育ての環境が変化。 生まれてから五歳までという年齢は、人間形成のなかで最も大切な時期。「子育ての支援・応援が万全だろうかー」と改めて感じると同時に、県内各地の保育園や幼稚園が地域の中心となり、子育ての交流の場となってほしいと願っている。


 一方、人生は日々勉強と、さまざまは講座を受け、園長としてまた保育士ととしてのスキルアップを続けている。


 これまで勤めてこれたのも夫の理解と支えがあったからこそーと感謝。


 「地域の中で地域の人たちと一緒に、連携しながら21世紀につなぐ子どもたちを、感性豊かな人間に育てていきたい」と話していた。


 県保育士協会顧問、県私立保育連盟会長、県赤十字安全奉仕団委員長も務める。趣味は茶道と華道で師範の資格を。


 市内で夫・信昭さん(62)と二人暮らし。二人の息子は姉妹園でそれぞれ園長、副園長を務める。


(木下 英里)


 H19.8.8 第298号

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