H19.7.25 第297号発行分

・地域密着で防災力などの向上へ
・10年間に描いた作品一堂に 白山町の大畑さんが絵画展
・シュガークラフトを作ろう 夏休み工作教室の参加者を募集
・今年も図書を贈呈 津法人会女性部会 市内の小学校60校に
・今回は「百人一首」を 津で書道展「第60回 楽書会」
・1700人余が参列、故人しのぶ
・人材確保へ企業が殺到
・ひき逃げを許すな 厳罰化へ遺族ら署名運動 津市
・初のデジタル中継車 三重テレビが導入、運用開始
・発表に向けて練習に熱!9月2日に「平和のための音楽会」
・珍種「ラミーカミキリ」発見
・古い町並みの良さ感じて
・自転車で伊勢散策を 伊勢自転車愛好会が地図配布
・アムウェイ・クリーンアップ三重
・家族連れらパン作りに挑戦
・ペットの防災講習会
・対人関係ゲームを実習 日本心理カウンセリング
・県下最大「県洋画協会展」
・こちら「花の小品展」 津市の林徳一さんも絵画展
・平原誠之ピアノコンサート
・平田オリザ演出劇が9月公演
・犯罪被害相談員等候補を募集
・平成18年度の査察概要を発表


地域密着で防災力などの向上へ
日本防災士協会県支部設立
有資格者92人が啓発活動
CATVは緊急地震速報実験
 「いつ起きても不思議でない」といわれる東海地震、東南海地震、南海地震。各地で防災意識が高まっている中、県内に日本防災士協会三重県支部が全国で二十二番目に設立され、九十二人の会員が防災活動の啓発などに。一方、気象庁は十月から一般へ「緊急地震速報」の提供を始めるのに先立って、CATV局でも先行的に実証実験。これらを生かした速報伝達≠フ活用が期待されている。
(内田 敬子)

 「防災士」は、自助・共助・協働の精神のもと、家庭や地域、職場で減災と防災力向上のために活動が期待される資格。大災害の発生時、公的支援が到着するまでの間、生命や財産にかかわる被害が少しでも軽減できるよう努める。

 資格取得は日本防災士機構(東京都)が認定した機関の研修で「履修証明」を取得。その後試験に合格、各自治体や公的機関などが主催する「救急救命講習」を修了し、同機構に申請する。

 三重県では平成十六年度から「県防災ボランティアコーディネーター養成講座」を三期開講し、修了生らが取得している。

 しかし、防災啓発など活躍する場の有無は、地域によって差があるのが現状。「相互の交流や、研さんの場を作るためにも支部が必要」と設立へ動いた。

 その中で、特定郵便局長までが資格を持っていることも分かり、ネットワークに厚み。すでに九十二人が入会。さる一日の設立総会には四十余人が出席した。

 今後は▼役員会や講演・研修会の開催▼交流の推進▼防災関係機関との連携、協働体制の確立▼広報活動の推進―などを目ざす。

 花井錬太郎支部長(六六)は「行政や地域に防災士がいてよかったな≠ニ言われるよう地域密着に徹し、会員を増やしたい」と話している。

 「緊急地震速報」は、地震による被害を軽減するための新しい地震情報システム。到達が早いP波(初期微動)をとらえ、揺れの大きいS波(本震)が到達する前に震度と発生時間を知らせる。

 四日市市のシー・ティー・ワイは県内でいち早く取り組み、二年前から実証実験に参加。実験モニターとして同社ショールームや市立病院、小中学校、自治会長宅、社員宅などに端末機を約二十台設置した。

 地震の予測が気象庁から出ると、ケーブル回線を使って端末機へ伝えられるためテレビの電源が入っていなくても大丈夫。一般家庭では火の始末や身の安全を確保、学校では子どもたちの避難誘導、病院では手術の一時中断や患者の安全確保など、活用が期待できる。

 さる三月に起きた能登半島地震では、「震度3、43秒後」という情報が入った実績も。ケーブル回線を使っての情報発信は、伝達のズレが少なく、日ごろから地域密着の情報を流しているCATVの特徴が強みに。

 さらに、同局エリアのケーブル接続率は98%と高いため有効的。同社伊藤秀明・企画課長(四三)は「情報を流した後に番組と連動したり、行政と協定して災害無線的な役割に…と幅広く使えるのでは」と話している。



10年間に描いた作品一堂に
白山町の大畑さんが絵画展
 津市白山町の大畑延子さん(63)は、このほど津市羽所町のギャラリーアスト1で初の作品展を開いた。

 大畑さんは県総合文化センター女性センター所長、県国際交流財団専務理事を務めるなど、四十余年県職員を。日本画との出合いは約十年前。当時、県勤労者福祉会館で日本画講師をしていた橋本心泉さんに学び、今も師事している。

 また、「ヨーロッパアートスイス・ジュネーブ国際アートフェア」への出展や、上野の森美術館「日本の自然を描く展」、「京都展・美奏」などでの入選経験もあるほか、国際芸術文化交流に関しての活動も活発に。今回は退職を機に同展を催した。

 ユリやアヤメ、胡蝶蘭など十年間に描いた約三十点を展示。中でも、「薗」と題したバラとアロエの花をモチーフにした作品は、二枚の別のものを並べ、それを引き立てるよう独自の技法で表現した。

 作品のそれぞれが、心に残るものになるよう、いつも明るい色を使って作品を仕上げているという。

 「身近で、心引かれたものを描く喜びを感じています。作品展を開くことで、絵の世界が広がればー」と話していた。



シュガークラフトを作ろう
夏休み工作教室の参加者を募集
 砂糖で作る英国伝統の工芸菓子「シュガークラフト」の夏休み工作教室が、来月から県内五カ所で開かれる。

 小学生を対象に松阪市中万町の講師、近田清美さん(52)が指導。板に愛らしいひよこや花を配置した「ひよこちゃんランド」=写真=を作る。

 午前(十時から十二時)、午後(一時から三時)の二回。定員、参加費(千円から二千五百円)は会場によって異なる。親子での参加も可能。

 日程は▼八月五日四日市市文化会館▼十四、十五日白子サンズ(鈴鹿市)▼十九日午前のみ松阪農業公園ベルファーム▼同午後のみイオンララパークSC(伊勢市)▼二十五、二十六日午後のみイオン津南SC(津市)。

 申し込みは参加希望日時と会場、参加者全員の氏名、代表者の電話番号を記入し、ファクス050(5204)4826へ。


今年も図書を贈呈
津法人会女性部会 市内の小学校60校に
 社団法人・津法人会女性部会(紀平悠子部会長)は、今年も津市内の小学校六十校にへ絵本を贈った。

 毎年、津税務署管内の全小学校へ地域社会貢献活動として図書を分配しており、今年で九回目。

 感動の輪が広がってほしいーとおはなし名画シリーズの中の「ローランサンとモディリアーニ」を。二人の天才画家の生涯を名作で綴った本で、このほど津市役所で紀平部会長らが佐々木典夫教育長に手渡した。

 同会は津法人会の一部会で、女性経営者や経理担当者百六十五人が所属。納税意識の向上、企業経営の健全な発展のため活動している。



今回は「百人一首」を
津で書道展「第60回 楽書会」
藤澤青塘さんら

 楽しく書くことをモットーにした書道展「第六十回楽書会」が、このほど津市の三重画廊で開かれた。

 津市一志町の書家・藤澤青塘さん(八二)と、主宰する青塘書院の門下生有志による恒例行事。今回が初めての中島健登さんほか、師範になって活躍する人ら約二十人の作品を展示した。

 今回は「百人一首」がテーマ。一人ひとりが好きな句を挿絵を交えて仕上げたほか、藤澤さんが作った動物や果物の「ちりめん細工」が会場を彩った。

 藤澤さんは「六十回を目標にしていたが、これで終わらず、見る・書く・構想を練る―を、これからも続けていきたい」と意欲的だった。

 次回は来年一月に開催の予定。



1700人余が参列、故人しのぶ
川喜田貞久さんの「お別れの会」
 百五銀行相談役で、さる六月六日に七十三歳で亡くなった川喜田貞久さんの「お別れの会」が、このほど津市のメッセウイング・みえで営まれた。

 県内外から千七百人が参列、笑顔の遺影が飾られた祭壇に献花した。

 慶應義塾大法学部卒。昭和四十六年、百五銀行に入行。平成五年から十三年まで頭取を務め、全国銀行協会副会長、国際ロータリー第2630地区ガバナーなども歴任した。平成十二年に藍綬褒章を受章。祖父は陶芸家の川喜田半泥子。

 写真や愛用品も展示され、病床のまくら元に置いてあったという宮沢賢治の詩集、カメラ、たばこなどが。妻・淑さんとの出会いのきっかけになったベートーベン交響曲や行員に送り続けたメッセージも紹介され、参列者は故人をしのんでいた。



人材確保へ企業が殺到
県ふるさと就職セミナー
今年も津でスタート
 今年度の「第一回県ふるさと就職セミナー」が、このほど津市のメッセウイングみえで開かれ、来春卒業予定の学生や若年求職者ら五百二十四人が来場した。

 三重労働局、県、県内ハローワークなどの主催。二〇〇七年問題や景気回復の影響もあって、人材を確保したい企業が殺到。このうち県内に本社や事業所のある二百七十九社がブースを出し、キャンセル待ちだった六十八社は情報だけを公開した。

 総求人数は二千四百五十四人。業種では製造、卸売・小売業、サービス業、職種では専門・技術・管理の求人が多かった。

 学生たちは、会社の人事担当者から職種の内容や試験日程などの説明を受けた。

 次回は十一月七日に同所、十五日に四日市市文化会館で開く予定。



ひき逃げを許すな
厳罰化へ遺族ら署名運動 津市
 全国交通事故遺族の会三重支部は、このほど津市のイオン津南ショッピングセンターで、ひき逃げ厳罰化を求める署名運動を行った。

 通報や被害者の救護をせず、事故現場から立ち去るひき逃げ。現在の法解釈では罰則が軽く、危険運転致死傷罪など重い処罰≠逃れるため増加しているという。

 逃げ得≠フ風潮を是正し、法改正を求めるため会員やボランティア約十人が、出入り口で来店客に呼び掛けた。

 同支部は七年ほど前に、交通事故死者の遺族らで発足。会員のメンタルケアのほか、昨秋から北勢地域で署名運動を開始。今回は六回目で、集まった署名は計約八千五百人になった。

 代表の垣内奈穂子さん(45)=四日市市采女が丘=は、七年前に小学一年だった二男をひき逃げ事故で亡くした。「地道な活動だがあきらめずに続けたい。多くの人に活動を知ってもらい、日々の安全を心掛けてほしい」と話していた。

 今後は南勢地域でも展開していくという。



初のデジタル中継車
三重テレビが導入、運用開始
 津市渋見町の三重テレビ放送が、デジタルハイビジョン大型中継車を導入。このほど関係者ら約三十人が集まって、安全祈願のおはらいをした。

 中継車は開局以来三台目で、デジタルとしては初。全長約十b、幅約二・五b、高さ約四bで、最大九台のカメラが搭載でき、ハイビジョン・5、1サラウンドに対応している。

 去る十九日、全国高校野球選手権三重大会の放送から運用を始めた。

 二〇一一年の完全デジタル放送移行に向けて整備を進め、局外でのスポーツ生中継や大型イベント、報道番組などを伝えていく。



発表に向けて練習に熱!
9月2日に「平和のための音楽会」
 九月二日、津市の津リージョンプラザで催す「平和のための音楽会」に向け、合唱団が練習に励んでいる。

 約二十年前から毎年開く「平和のための戦争展」の一環。メンバーは一般公募の六十五人。「歌を通じて平和を訴えたい」と反戦歌を主体に親しみやすい曲・三曲を披露する。

 四月から月二回、津中央公民館でプロの指導を約二時間受けている。

 同音楽会実行委員会・針谷宏弥委員長(63)は「津市は、戦争末期に空爆を何度も受けた。歌を通じて若い人に平和を訴えたい。プロの演奏も聞けるので、ぜひ来場してほしい」と話していた。

 入場料は五百円。



珍種「ラミーカミキリ」発見
菰野町 温暖化で生息地北上
 三重郡菰野町、御在所ロープウエイの山ろくで、このほど珍しい昆虫「ラミーカミキリ」が見つかった。

 同社営業部・進士勝宏さん(三四)が、地面にじっとしている体長十四_のカミキリムシを発見。日本昆虫学会会員で、ございしょ自然学校の市橋甫名誉校長によりラミーカミキリの雌とわかった。

 一八五三年、中国で見つかり、命名された甲虫類。黒色に、薄緑色の鮮やかな大きな模様が特徴。

 日本へは江戸時代後期に長崎へ。その後、種子島、九州、四国、本州へ分布。県内では鈴鹿、亀山市などで確認されている。しかし、温暖化の影響からか年々生息地が北上しているという。



古い町並みの良さ感じて
松阪市三雲地区 レンタサイクル開始
 松阪市の市民団体「三雲嬉野レンタサイクル計画」が、三雲地区に残る歴史街道を自転車で巡って満喫してもらおう━と、自転車の貸し出しを始めた。

 地元の仲間六人が昨年末から計画してきたもので、地区内では初めての試み。

 “街道巡り”の出発点で、多くの人が訪れる松浦武四郎記念館(同市小野江町)に二台、街道の休憩所・いちのやに三台備え、一台三百円で借りられる。

 同館・山本命学芸員(31)は「武四郎の生家に行く人も増え、文化振興・活性化につながればうれしい。地元の人も、地域の良さを再発見できる機会になれば」。

 同団体・中村文武代表(27)は「傷害保険の手続きも終え、地元の人から四台提供してもらった。常夜灯など魅力ある風景がたくさんあり、武四郎が縁で北海道から訪れる人も多いので利用してほしい」と、それぞれ話している。



自転車で伊勢散策を
伊勢自転車愛好会が地図配布
 伊勢自転車愛好会(伊勢市河崎二)は、このほど市内のサイクリング用地図を作成した。

 「チャリガイドマップ伊勢」は、JR伊勢市駅を中心に、自転車で安全に走れる道筋を表示。飲食店、スーパー、トイレ、目印になる施設も記した。

 裏面では、自然や観光名所を盛り込んだ約二〇`の四コースを紹介。自転車にまつわる一口メモ、乗り方の注意点などもあり「使い捨てではなく、読んで楽しいマップ」にしたという。折り畳むと、はがきほどのサイズで携帯できる。

 五千部作成し、市内の伊勢河崎商人館で無料配布。活動支援のためのカンパも呼びかけている。

 同会は数年前に発足。地球環境保全と健康促進、地域活性のための自転車利用を広め、サイクルイベントなどを企画している。

 山脇允彦代表(67)は「自転車だから見える伊勢を楽しんで。秋にマップを使ったサイクリングを実施したい」と話している。



アムウェイ・クリーンアップ三重
野口健さんとごみ拾い
家族連れら600人余が参加 四日市
 「アムウェイ・クリーンアップ三重」が、このほど四日市市の霞ケ浦緑地公園周辺で行われ、家族連れら約六百人が参加。アルピニストの野口健さんと一緒にごみ拾いをした。

 日本アムウェイ(東京都)が、環境問題への貢献を目的に「アムウェイ・ネーチャーセンター」を立ち上げ、環境基金キャンペーンや自然発見教室などを展開している。

 クリーンアップもその一環。将来を担う子どもたちが、活動を通じて学び、地球環境に対して関心を高めてもらいたい―と、五年前から全国の海岸を中心に回って活動。三重県は今回で四回目。

 富士山やエベレストでの活動体験を交えた野口さんのトークショーがあり、このあとごみ袋を持って会場周辺で清掃活動をした。

 ごみはグループに分かれて種類や数を分別・分析。八百七十四`の中には、お菓子の袋やペットボトルなどが多かったが、バイクやタイヤ、古い看板などの投棄ごみも目立っていた。



家族連れらパン作りに挑戦
さわやかふれ愛イベント大盛況
 「第二回さわやかふれ愛イベント」がこのほど、松阪市若葉町の社会福祉法人・太陽の里、さわやか福祉専門学校で開かれた。

 学校を開放し、市民や障害者、高齢者らが交流する催し。三月に続いて二回目の開催で、家族連れなどでにぎわった。

 松阪地区周辺の障害者施設やグループが、手作りジャムや手芸品、オリジナルTシャツなどを販売したり、和紙作り体験コーナーも。書家で詩人の相田みつを氏のグッズ、CAPIC製品の販売のほか手品の披露、授業で使う介護機器も展示された。

 手作りパン教室では、同市高町のパン屋「COPAIN」のブランジェシェフ・西村聖二さんが指導。事前に手ほどきを受けた同校の学生や職員が、参加者を手伝いながらドイツのテーブルロール「カイザーゼンメル」を焼き上げ、みんなで試食し、持ち帰った。



ペットの防災講習会
避難所でのしつけなど学ぶ
 ペットを災害から守る予備知識などを紹介した「ペットの防災講習会」が、このほど四日市市総合会館で開かれた。

 アニマルセラピーを取り入れた訪問介護、アニマルセラピー養成講座などをする三重郡川越町のNPO法人・介護専門アニマルセラピー協会「わんとホーム」が主催。飼い主や動物愛好家らが来場した。

 はじめに阪神淡路大震災を例に挙げながら、市民団体「防災一座」の松野博代表が地震について説明。

 このあと向宇希理事らが▼避難所では集団生活になるので、無駄吠えや排せつなど必要最低限のしつけをする▼首輪、マイクロチップの装着▼生存空間の確保のため、ゲージの配置を確認▼ヘビやトカゲなど、人が苦手とする動物の逃走防止▼地域の協力・理解が必要―などと講義。ドライフード、サプリメントの備蓄食、携帯浄水器、保温シーツなど、ペット用の防災グッズも紹介した。



対人関係ゲームを実習
日本心理カウンセリング
 日本心理カウンセリング(津市西古河町)は、このほど同市の県男女共同参画センターで第十四回講演会を開催。教育、医療関係者など百七十人が出席した。

 講師は、筑波大大学院教授で教育学博士の田上不二夫氏。「人と人をつなぐカウンセリング」と題し、豊かな集団作りをする技法として開発された「対人関係ゲーム」について話した。

 交流する、活動を楽しむ、人と折り合うーなど、課題に合わせた三十六種類のゲームを紹介。不登校児の学級復帰、発達障害児との学級作り、授業が成り立たない学級の復興などに役立つという。

 参加者は、木とリスにふんし、掛け声によってグループを作り変える「木とリス」や「ひたすらジャンケン」を全員で実習した。



県下最大「県洋画協会展」
人物画など139人が258点を出展
 県洋画協会(小野政幸会長)主催の洋画展「三重県洋画協会展」が、このほ津市一身田上津部田の県総合文化センターで開かれた。

 年に一度催され、十一回目の今回は百三十九人の会員が二百五十八点を出展。うち七十三人が百号以上の大作を出した。

 テーマは決まっておらず、それぞれが描きたいものを自由に表現。人物や風景を抽象的や具象的に仕上げた油彩、水彩、アクリルなど、個性豊かなものばかり。

 同協会は、県文化協会に所属する唯一の洋画団体。県内の洋画家約百五十人が所属。共に活動している。

 「風の歌」と題した抽象画を出展した松阪市の加藤春子さんは「幸せなどの感じを、シルエットで表現。見る人の見方で感じてほしくて想像の世界を描きました」と話していた。



こちら「花の小品展」
津市の林徳一さんも絵画展
 津市垂水の林徳一さん(72)は、このほど津市羽所町のギャラリーアスト1で個展「花の小品展」を開いた。

 同市での個展は二年ぶりで、今回のテーマは身近な花=B散歩の途中に見つけたものなど、日常の生活の中で目についた花を描いた水彩画約四十五点を展示。

 アジサイやチューリップ、バラや菖蒲など鮮やかな色を使って表現。花の魅力を繊細に表した作品が並んだ。

 林さんは市内の小学校校長w退職後、本格的に水彩画を。市内の教育文化会館や中央公民館などで講師も務めている。

 「今後は三重の百景にも挑戦したい。京都から豊橋まで描いた東海道五十三次を完成させたい」と話していた。



平原誠之ピアノコンサート
9月30日に県総合文化セで
 ピアニスト・平原誠之さん(27)=神戸市=が、九月三十日、津市の県総合文化センターで同市初のコンサートを開く。所属するブラービ音楽事務所(神戸市)の主催。

 八歳からピアノを始め、二〇〇三年デビュー。全国で演奏会を行い、独自の演奏と作曲法で多くの人を魅了している。

 演奏曲目はショパンや美空ひばりの名曲集など、クラシックからポピュラーまで。

 全席自由。前売り券は一般四千円、小中高生二千五百円、児童千円。当日券は各五百円増。

 問TEL078(921)7131。



平田オリザ演出劇が9月公演
県内からメンバーを選抜
 世界で活躍する劇作家、平田オリザさん主宰の劇団「青年団」=東京都=と、津市の県文化会館が連携、九月に上演する演劇「隣にいても一人 三重編」のけいこが進んでいる。

 今年、三重を含む全国四都市で同じ作品をそれぞれの方言で作り、来年一月に東京で一挙に上演するプロジェクト。地域の演劇の活性化と交流を図る。

 出演者は県民からオーディションで選抜。片田俊二さん(42)=津市、坪井祐之さん(31)=名張市、市川潤さん(44)=津市、濱口英昭さん(34)=同、朱峰里さん(32)=同=の五人。

 共演する劇団員の山本裕子さん、申そげさん、後藤麻美さんも県出身。「三重弁でやるのが意義の一つ。劇場に足を運ぶ楽しさを知ってもらえたら」と話す。

 演出を担当する平田さんは来月から約二カ月、県内に長期滞在して本けいこを。その間、舞台美術や演劇のワークショップなど関連企画を開催。九月十六日は平田さんによるプレトーク「劇場へ行こう!」がある(無料、先着七十人)。

 公演日時は同月二十二日から三日間にわたり、県総合文化センターで五回公演する。チケットは一般千五百円、高校生以下千円。



犯罪被害相談員等候補を募集
 みえ犯罪被害者総合支援センター(津市栄町)は、犯罪の被害者やその家族を支援する「犯罪被害相談員等」の候補者を募集している。

 犯罪被害に遭った人、その家族、被害者遺族の▽電話相談▽裁判所や病院への付き添い▽家事手伝いなどのほか、情報提供や広報啓発をするボランティア活動に当たる。

 応募資格は二十五歳以上、心身ともに健康で被害者支援に理解と意欲があり、採用時の養成講座と月一回の研修に参加できる人。性別不問。

 募集期間は来月十日まで。応募者は資料請求をして必要書類を郵送する。書類と面接審査を合格した人は養成講座(全六回)を受講、修了時に登録される。

 詳細は同センターTEL059(213)8211へ。



平成18年度の査察概要を発表
 名古屋国税局は、このほど平成十八年度の査察概要を発表した。

 着手件数は二十八件で前年より二件多かった。すでに着手した事案について、年度中に処理したのは二十七件、うち二十一件を検察庁に告発。告発率は七七・八%だった。

 脱税額は総額で二十七億円、うち告発分は二十四億円に上った。告発した事件一件当たりの脱税額は一億千四百万円。

 手口は、人材派遣業で人件費を外注費に科目仮装することによる消費税の脱税が増加。売上除外、架空原価の計上、適当過少な所得によるつまみ申告のほか、無申告もあった。

 脱税で得た利益は、現金や預貯金、株式などで留保するほか不動産などの取得に充てられていた。遊興費や関係人への資金援助に充てられていたものも。

 脱税で取得した資産や重要物件の隠し場所はさまざまだが、自宅の衣装ケースに現金を隠したり、金庫に金地金を隠していた例があった。



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