信じられないような事件が多い。そんな中、自分のためだけでなく、人のため、地域のために取り組むボランティアの人々。この輪が広がり、自分勝手な行動がなくなれば、事件の減少につながると思う

▼以前、津市の県総合文化センターで活躍する園芸ボランティアを取材した。自分の得意分野を生かすため、一昨年四月から同センターが本格的に取り入れた活動の一つ。その他にもピアノ弾きこみ、企画運営などの十分野で約百三十人いる

▼園芸ボランティアは、敷地内にある約四十個のフラワーポットを管理し、年三回、苗の植え替えを行う。花殻を取ったり、水をやったりと、各自が定期的に手入れを。黄や淡い青など、涼しい色の花が咲き、来場者の目を楽しませている

▼メンバーの同市美里町、川井綾子さん(64)は「好きな花を自由に植えられるので、自分の小さな庭のよう。花や土に触れるのが好きな人なら誰でもできる。興味ある人は参加してほしい」と話していた

▼花の種類や名前など、何も知らない私に、一つ一つ丁寧に教えてくれるその表情は生き生き。きれいな花と、メンバーの笑顔に心が和んだ

▼また、自宅周辺で四月末から連続五回の不審火による火災が発生。福老会の有志が、ボランティアで夜の見回りをしている。“カチカチ”と拍子木を打ち鳴らし、通行人や車の人に火の用心を呼びかけている。そのおかげか、不審火による火事は減った

▼人を思いやって助け合い、皆で明るい環境を作ることは“安心安全”への第一歩だと感じた。

記者 江川 智恵

H19.7.25 第297号


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