地球温暖化の関係からか異常気象が続いている。今年も記録的な暖冬。冬ごもりの虫がはいだすという太陽暦・啓蟄(けいちつ)前の二月下旬から、各地でチョウ、ハチなどの昆虫が飛び交い、ツクシ、フキノトウなどが土中からニョキニョキ。桜の開花もあちこちで。驚いていたら今度は列島に寒波と降雪が…。三寒四温の季節感が逆転した
▼だが、おかしいのは気候ばかりではない。このところ政・官・財・企業などの不正や悪質な不祥事が次々と明るみへ。経済成長の陰で増税が進み、貧富の差が表面化している現在、数十億円の豪華な国会議員宿舎と会館が東京都内の一等地に完成。それもすべて税金でまかなわれていた
▼一部のマスコミで取り上げていたが、設計の段階で、なぜ問題にならなかったのか不思議。こうした例は過去にいくつかあった。政・官という特権の中で暗黙の垂れ流し≠ニ悪のかばい合い≠ェ続いているからだと思う
▼安倍総理のスローガンである「美しい国、日本」とは何なのか。国をつかさどる政治家には、清い心と正義感、決断と行動力という使命が求められている。三重県も「美(うま)し国、三重」で標題が類似している。掛け声だけでなく、特色を生かした総合的な地域づくりの推進を望む。これは県民みんなの願いでもある
▼来月は重要な参院選と統一地方選挙。この年こそ過去、現在、未来を考える好機。今までの政界の問題を真剣に考え、選挙戦でのマニフェスト(公約)を確認。それらを最後まで実行できる正しい人に投票を。安易な考えと情実は禁物。みんなの一票は、政治に関与する今年最初の一歩≠ナす。
社長 (藤原 貞夫)
H19.3.28 第291号