作曲家・弘田龍太郎氏の、童謡の世界を墨と水彩画で描いた「童謡書画展」を取材した。出品者は津市高野尾町の書家・若原雪峰さん (74)。会場は津市のあのつ画廊。津に“ゆかりある人”を多くの人に知ってもらうためで、この活動に心を打たれました

 ▼弘田氏は明治二十五年、高知県安芸市で誕生。父が県立第一中学(現・津高)校長に就任したため津市へ転居。養正小学校から父と同じ 第一中学を経て東京音楽学校(現・東京芸大)へ進学、数多くの歌を生み出した

 ▼ところが、青少年期を津で過ごしたことを、知っている人は意外と少ない。私も認識を新たにしたが、“知る人、知らない人”の差が 、次第に広がっているように思います

 ▼行政機関などの活動不足が影響しているのか? 県民の関心度が低いのか? 分析は難しい

 ▼しかし、三重県には藤堂高虎や本居宣長をはじめ立派な人たちがいます。現代では政治家、スポーツ選手、芸能人など数多くの有名人 を輩出しており、この人たちの活動や生涯。これらを知ることが教育への“橋渡し”になると思います

 ▼弘田氏もその一人。童謡は人の心に郷愁やいやしを与えてくれる。童謡の流れる町づくりなど、郷土の歴史を基礎として“教えの場” を造ったらーという声も聞かれました

 ▼津市内の各地では「元気な町づくり」に向け、さまざまな催しが行われています。温故知新(古きをたずね 新しきを知る)が地域活 性化につながるよう願って、情報発信にさらに努力していきます。

H19.2.28 第289号


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