(有)フェイス 代表取締役社長
吉川 保氏(43)
松阪市高町

世界の規格法規を熟知



 例えばノートパソコンのACアダプター。よく見るといろいろなマークが記載されている。


 これは、機械類を海外へ出荷するさい、その国に合った安全性や電磁波EMCの規制など、守らなくてはいけないルールがあり、その基準をクリアしたものに対して認証付けられているもの。


 同社では、図面の段階から安全性や規格に応じているかのチェックや、製品現場で規制に適合しているかを検証。さらに安全構造の提案を手がけるコンサルタント業務を。全国的にも珍しい会社のため、国内外への出張も多く、多忙な毎日を送っている。


 松阪市出身だが、父親の転勤で小学生時代は大阪と和歌山で過ごした。中学一年で松阪へ戻り、中学、高校ではバレーボール部に所属した。


 明治大学工学部へ進学。バイクが好きだったため、二輪、四輪の世界で働けたら―と、車の部品を製造する会社に就職し、設計の仕事をしていた。


 しかし、入社三年の時に父親が死去。「実家に戻らなくては・・・」という意識から帰郷。友人から「安全に関係した仕事がある」と
勧められ、十五年間安全の経験を積んで三年前に独立した。


 会社を設立するとき、社名を何にするか悩んだ。コンサルタントで一番大切な信頼≠ゥら英語の「フェイス」に決めたという。


 これまでの継続ではなく、新規営業でお客の発掘を目ざし、扱う機械はロボットや金属加工機を中心にしぼった。


 毎日、毎日、ノルマを決めて営業の電話をかけたが、大規模な会社だと担当者へつないでもらえないこともしばしば。そんな状態が二カ月ほど続いたが、ようやく愛知県でロボットを製造している会社と契約でき、苦労が報われた。


 またしばらく仕事がない日が続いたが、知り合いのメーカー担当者など、周囲のアドバイスや応援が支えに。設立半年くらいから徐々に仕事が増えた。


 この仕事で欠かせないのが各国の規格法規。日本ならJIS、アメリカはNFPA、ヨーロッパはENなど、国によってさまざま。法規改正もあるので、常に新しい情報をキャッチすることが欠かせない。


 「三年一区切り」が考え。仕事も軌道に乗り、八月には白を基調とした新社屋を建設。試験場も設けた。


 今後は「海外の機関との太いパイプを持つことと、機械安全の担当者と情報交換ができるグループをつくること、大きな試験場を持つことが目標」と話している。


 秋は一年の中で最も仕事が忙しい時期。時間を見つけてサーフィンやゴルフをすることが息抜き≠セという。


 (内田 敬子)


H18.10.25 第285号


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