三重県木材PR委員会

『木の家』はまるごと、全自動・天然エアコン

木綿100% のTシャツはナイロンのものより気持ちいいですね。木綿には吸湿性があるので、わたしたちの汗を吸いとってくれるからです。木にも同じ特性がありますが、さらに木が優れているのは、周囲の変化に合わせて湿気を吸ったり吐いたりして、ほどよい環境を保つところです。これを木の調湿作用といいますが、この作用は、有名な奈良の正倉院の宝庫（木造校倉建築）が宝物を過度の湿潤・乾燥から千年以上守り、よい状態に保ってきた事実でも十分に証明されています。木の家はまるごと、全自動の天然エアコンというわけですね。ただ木造住宅といっても人工素材で内装したり、建物を非秀湿性の材料ですっぽり包んでしまう工法では、木の素晴しさがだいなしです。

たとえば高気密化した住まいで、壁は新建材、畳の上には科学繊維のカーペット。こんな住居は風通しが悪く湿気がこもりカビが生えやすく、このカビはダニの大好物。そうして繁殖したダニはアトピーやぜんそくの原因にもなりかねません。それに比べ、木の家は湿度を調整してくれ、しかも木の成分であるヒノキチオールなどは天然の抗菌・防虫剤としての効果があります。木造住宅は日本の気候風土に適しているからこそ、ずっと長く愛されてきたのですね。

健康に気持ちよく生きたいから、木の家。私どもは木のよさを多くの方々に伝え、皆さまに快適で長寿の木の家を実現していただきたいと願っています。

参考資料／「木の家」⑲日本住宅・木材技術センター発行。「木と私たちの生活」⑲日本木材総合情報センター発行。