長年にわたって行われてきた大量生産・大量消費・大量廃棄は地球環境の悪化という負荷を増大させ、このまま進むと、地球温暖化など地球環境と生物の生存に深刻な影響を及ぼすという恐れが出てきました。

 この地球環境問題は1992年のリオデジャネイロの環境サミットを契機に世界各国の関心の的となり、我が国においても地球環境問題に対する意識が高まってきました。
 21世紀は「環境の時代」といわれているように、政府は2000年を循環型社会元年と位置づけ、5月の通常国会では「循環型社会形成推進基本法」が成立、合わせて廃棄物・リサイクル関連の法律10法案が整備されました。

 したがって今後は地球温暖化、熱帯雨林の減少、砂漠化などの地球環境問題への対応と同時に3R(Reduce:省資源化、廃棄物の発生抑制。Reuse:製品、部品の再使用。Recycle:廃棄物の再生・再利用。)に取り組み、循環型社会の構築が急務となってきています。

 こうした情勢の中で、循環型社会形成に向けて自主的に廃棄物ゼロに取り組む企業が急速に拡大してきています。木材産業は古くから木質残廃材(以下「木くず」と記載)のリサイクルに取り組み、おおよそ93%(《財》日本木材総合情報センター資料による。本県は89.5%)が製紙用チップなどに高度に利用されてきたところ、「ダイオキシン類対策特別措置法」等法規制の強化にともない、残りの木くずの処理(焼却)が問題となってきました。また、木材の最大の需要先である建設業界の建設廃棄物は、国土交通省の「平成12年度建設副産物実態調査結果」によると、総排出量の5%を占める建設発生木材500万トンの再資源化率は40%とリサイクル率は進んでいません。

 木くずは多くの資源の中でも多種多様な用途に再利用できる資源であることから、焼却・廃棄されている建設・製材工場等の木くずの効率的なリサイクルシステムの確率が必要です。

 こうした背景のもとで本会は、三重県が実施している「三重県企業環境ネットワーク廃棄物リサイクルシステム構築支援事業」の助成を受けて、「木くずリサイクルシステムネットワーク構築」について検討しました。

 本稿はネットワーク構築の参考に供するための資料として、木くずの有効利用について先進的に取り組んでいる事例(開発中や検討中のものも含めて)を現地調査と比較的新しい関係資料を中心に収集しまとめたものですが、短期間のため十分な資料を収集できず、その上、深く掘り下げることもできず極めて限られたものとなりました。また、本事例集を広く活用していただくためその概要を紹介するものとなっています。

 最後に本事例集をまとめるにあたり、現地における聞き取り調査にご教示とご協力いただいた方々をはじめ、資料の提供、ご指導いただいた方々に厚く御礼申し上げます。



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