健常者脳血流SPECTにおけるeasy Z-score Imaging System(eZIS)の問題点

 

 健常者5名中2名に「偽陽性」!


論文要旨

 脳血流SPECTの画像統計解析手法であるeasy Z-score Imaging System(eZIS)で健常人(5名)の脳血流を検討した.全員に脳血流低下部位が多数描出され,うち2名は,初期アルツハイマー病でみられる後部帯状回,楔前部,頭頂葉皮質の血流低下が描出された.これらの原因として,eZISでは,1)多重比較補正がないこと,2)施設間補正が十分でないこと,3)相対比較であること,4)脳形態の標準化が十分でないこと,などが考えられた.

 以上より,現状のeZISでは,健常者にも無視できない脳血流低下が描出されることに留意すべきである.

 

はじめに

 アルツハイマー病(AD)は,早期に治療を開始することで症状を一定期間改善し,かつ進行を遅らせることができる(Seltzer et al.,2004).そのためADは早期診断に重点がおかれるようになった.ADの画像診断の1つに脳血流SPECTがあるが,従来の視覚評価では病初期においてADに特徴的な側頭・頭頂葉の血流低下を検出できないことが多い(Matsuda,2001,中野,2005).しかし,近年,画像統計解析手法を使った脳血流SPECTが開発され,ADに移行したmild cognitive impairment(MCI)や初期ADにおいて,後部帯状回,楔前部,頭頂葉皮質の血流低下が報告され,本法がADの早期診断に利用されるようになった(Hirao et al.,2005,Kogure et al.,1999,Tanaka,2001).なかでもeasy Z-score Imaging System(eZIS)は他の解析ソフトウェアと同様フリーウェアであり,正常データベースを異なる施設でも共有できることから,最近普及してきている。

(以下省略)

(著者:医療法人社団延山会 西成病院・内科 宮本礼子)

(Dementia Japan 21;195-204 2007 P195)

 

私の感想

 5名中2名に「偽陽性」!とは衝撃的な数字ですね。

 eZISのデータを見る眼が、変わりそうです。

 

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