雪印乳業の医薬品事業での現在の販売品目は、経腸栄養剤のペスビオン、ツインラインなど。統いて大塚製薬と共同開発、雪印が製造、大塚製薬が販売する一液タイプの経場栄養剤ラコールを先ごろ承認申講した。開発中の品目はエリスロポエチン(EPO)のSNB−5001(フェーズ。終了)、アルツハイマー病治療薬のSNK−508(フェーズ)など。
また前臨床試験中のものとして、同社の遺伝子組み換え技術を駆使したものなどが用意されている。一つがこれまで見いだされた肝細胞増殖因子(HGF)とは別個の再生、増殖因子がある。肝臓疾患治療薬はこれまで有効な薬剤がほとんど開発されていない分野。
もう一つが破骨細胞抑制因子。骨組織を正常に維持するには、化骨細胞と破骨細胞の働きのバランスが重要である。バイオを生かした骨粗しょう症治療薬として注目されているのが骨細胞増殖因子などだが、同社は本来の骨組織を維持することが,最も求められることと考えている。
同社としての医薬品事業の目標は、まずは2OOO年前にも黒字化を果たすことと、米国をメインターゲットとした国際化の推進、強化である。国際化の第一号品であるSNK−508は、アセチルコリンのアゴニストとして、アルツハイマー病の症状改善(この部分はライセンス先が治験中)を期待されている。また最近のハーバード大学での基礎研究で、疾患原因と目されているβアミロイドたん白沈着を避けられるデー夕が得られている。βアミロイドを可溶化させることで、βアミロイドによる脳神経細胞の破壊を防ぐことが期待できる。
雪印はこうした原因治療を目指しての治験(フエーズ)をすでに米国で自社単独で進めている。続いて肝臓再生因子、破骨細胞抑制因子などについても日本とほぼ同時期に治験に入ることになりそうだ。米国での治験データは、欧州にそのまま持ち込むことができることを最大限に活用、欧州での開発にも直結させていく方針。