「健忘型MCI」→多くはアルツハイマー病に進行する!
「非健忘型MCI」→前頭側頭型認知症やレビー小体を伴う認知症などに移行!
「進行しないMCI」=脳室周囲白質病変や微小梗塞を有する血管障害、薬物などによる有害事象等!
軽度認知障害(mild cognitive
impairment:MCI)は、多様な原因から生じる「正常でもない、認知症でもない」状態を指す用語である。あるいは、物忘れなどの認知機能障害が軽度であるものの、日常生活は自立している状態といい換えてもよい。
MCIは大きく「健忘型MCI」と「非健忘型MCI」に分けられる。前者は、物忘れを主体とするMCIで、その多くはアルツハイマー病に進行するのに対して、後者は失語や失行など物忘れ以外の症状を主体とするMCIで、前頭側頭型認知症やレビー小体を伴う認知症などに移行する。
一方、MCIを進行するか否かの面からみると、「進行するMCI」と「進行しないMCI」がある。前者としては、アルツハイマー病や前頭側頭型認知症などの神経変性疾患や血管性認知症が含まれるであろう。後者には、脳室周囲白質病変や微小梗塞を有する血管障害、薬物などによる有害事象等がある。
筆者の経験では、物忘れ専門外来におけるMCIの約70%は「進行するMCI」で、残りの約30%が「進行しないMCI」という比率であった。「進行するMCI」の多くは「健忘型MCI」であり、アルツハイマー病へと進行していく。これは他の認知症に比べて、アルツハイマー病の高い有病率を反映したものと思われる。
(以下省略)
(東北大学大学院医学研究科 老年病態学・先進漢方治療医学 荒井啓行教授)
私の感想
私の経験では、「健忘型MCI」の中にも、けっこう「進行しないMCI」があることを知っています。この辺りのデータが整理されることを願っております。