「『診療情報の提供に関する指針』の実施に向けて」!
法律上、親族の範囲は6親等!
「開示」と「診療情報の提供」という言葉が誤って使われている!
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■診療情報の提供の全体像 (1)指針の実施開始日(指針では、「施行日」) 平成12年l月1日 (2)診療情報提供の一般原則 患者への診療情報の提供は医師として当然の責務である。診療に際しては、日頃から患者との対話による信頼関係の醸成に努め、懇切な説明に心がけなければならない。 (3)患者が診療記録等の開示を求める場合の手続き 患者が診療記録等の開示を求めてくる場合、指針〔3一3〕に定めるように、求めに応じて、診療記録等の閲覧、謄写、要約書の交付により情報提供を行うことになる。 その際の手続きはケースバイケースで一律に定めることはできない。しかし、極めて一般的に言うならば、 ○診療記録等の写し、あるいは要約書を交付した事実 ○誰に交付したか(患者本人か代理の家族等か) ○どんな内容のものを交付したかなどを記録として残しておくことが最小限必要である。 ある程度の規模以上の医療施設では、診療記録等の開示請求はすべて書面で行うことが不可欠となる。また、代理人(法定代理人を除く)による開示請求の場合には、患者本人の意思が確認できる委任状を求めることも必要となる。
■個々の医療施設における開示請求手続きの整備 少なくとも以下の点には、十分な注意をしておく必要がある。 (a)開示請求を受けた事実が、書面で記録・保存されること。 (b)閑示請求に対する医療施設側の対応の内容、提供した情報の内容等が記録されていること。 (c)開示の可否に関する判断は、最終的には医療施設の管理者の責任においてなされること。 (d)代理人など患者本人以外による開示請求の場合、本人がこれに同意していることが明確に確認されていること。 (e)指針〔3一4〕の(3)で、患者本人から代理権を与えられ得る者は「親族」とされている。法律上、親族の範囲は6親等という、非常に広い範囲にわたるため、医師から見て、真実に患者本人から代理権を得ている親族かどうかの判断は困難を極めることが予想される。加えて、医師には刑法上、守秘義務が課せられていることから、上記(d)の確認は慎重を期すこと。 (f)上記(d)の確認においては、必ず委任状の提出を求め、その委任状は上記(a)のとおり、保存・管理をしておくこと。 (g)代理人による申請か、患者本人による申請かにかかわらず、申請者が本人であるか否かの確認には、運転免許証の写し、印鐙証明、戸籍謄本、パスポートの写し等の提示を求めるなど、ケースに応じて確認作業に工夫を凝らし、患者の診療情報が本人の意に反して他人の手に渡ることのないよう、慎重に対処すること。 (h)指針〔3−4〕の(4)で、「患者が成人で判断能力に疑義がある場合」においては、患者本人から代理権を与えられていなくても、「現実に患者の世話をしている親族およびこれに準ずる縁故者」が開示請求できる途を開いている。開示請求を受けた医師・医療機関が、本(4)号に該当する者かどうかの確認を十分に尽くしても、なお不明な点が残るときは、医師に守秘義務が課せられていることを踏まえ、慎重に対処すること。 |
また、宮坂氏(宮坂常任理事)は会見の席で、「開示」と「診療情報の提供」という言葉が誤って使われている現状を批判。「開示は、患者が診療に納得いかない時などに、請求があって初めて行われるもの。カルテ開示も診療情報の提供の一つだが、診療情報の提供というのは、医師と患者が一緒に疾病を克服しようと努力するために行われることであって、パターナリズムでは診療できない世の中になったことが背景にある」と述べ、「開示」に至るケースは特別との考えを示した。
いよいよ2000年1月1日、日本医師会の診療情報提供が始動します。宮坂常任理事の指摘のように、「カルテ開示」という用語の使い方は問題があるように思いますね。カルテ開示の目的が「医師と患者の診療情報の共有」であるのならば、「診療情報の提供」という表現が妥当のようですね。
なお上記文章のなかで、「■個々の医療施設における開示請求手続きの整備」の(a)〜(h)は原本では○1〜○8でしたが、文字化けするため、改変いたしました。