手軽にリハビリ、回想法!
プログラムをテレビで放送!
(遠藤健司)
痴ほう症の高齢者は、子ども時代のことをよく記憶していることが多い。そうした記憶につながるものを視覚的に見せたり、話題にするなどして、脳の機能に刺激を与えようというのが、回想法だ。
一九六四年に米国の精神科医が提唱し、日本でも施設などで取り入れられている。これまで、科学的根拠を示す研究が少なく、客観的な評価ができなかったが、愛知県大府市の国立療養所中部病院内科医長の遠藤英俊さん、日本福祉大学高浜専門学校の作業療法学科長の来島修志さんが、非薬物療法としての回想法に書目し、グループホームで試みたところ、痴ほう症の診断に使う指標の一つ、DMAS(気分評価スケール)の「気分」項目が76から39へ、「痴ほうの重症度」項目が21から11へ改善した。
通常、回想法は、精通した作業療法士が、お年寄りに向き合い、昔の道具などを見せて関心を引いたり、やさしく語りかけることによって話を引き出してきた。しかし、テレビに関心を持つお年寄りも多いことから、画面を通して映像や言葉によって呼び掛けることも可能ではないかと考え、遠藤さん、来島さんとテレビ制作会社が協議。全国初の「回想法番組」が昨年十一月に生まれた。
内容は、お盆や、ぞうきんがけ、蚊帳など、季節に応じた昔ながらの題材を選ぶ。CS衛星放送スカイパーフェクTVの119チャンネルの毎日午前八〜十時の「シルバーアワー」で放送中。今年八月からは、痴ほうの軽度と重度向けに二種類が流れている。
来島さんは「回想法は覚えている内容をお年寄りが自ら話すことで、自主性を引き出す。レクリエーションなどと組み合わせることで、お年寄りが安定した状態を長くする効果がある」と考えており、テレビでの回想法の有用性についても現在、三十六施設で検証中という。
その効果が証明されれば「在宅の高齢者を含め、多くの人に痴ほう予防として利用してもらえる」と遠藤さん、来島さんともに期待している。
私の感想
病院にいかなくても、自宅でできる治療は自宅でしようというまさに21世紀型の医療が、痴ほう症の分野にも登場してきたようですね。
残念ながら私は、「スカイパーフェクTV」と契約しておりませんので、番組は見れませんが、見られた方がいましたら感想をお聞かせください。
回想法を客観的に(科学的に)評価しようという試みもされており、素晴らしい取り組みだと思います。