強壮剤がアルツハイマーに効くという研究

 

 ガラナ!


 ブラジル原産の強壮・強精食品として知られる「ガラナ」。巷では、エキスを使った「ガラナコーラ」などの清涼飲料水から、滋養強壮や天然バイアグラを謳った粉末やカプセルまで、様々な商品が市販されている。

 その重宝されるガラナが今後、一層注目を集めることになりそうだ。

 ガラナによって、アルツハイマー病のボケ症状が緩和されるという効果を発表したのは、鈴鹿医療科学大学大学院の鈴木郁功(いくかつ)教授らの研究グループ。

 「生まれつきアルツハイマー病の症状を持つマウスに、40度の水で抽出したガラナの濃縮エキスを与え、与えなかった群と迷路中の餌にたどり着く時間を較べました。効果はすぐに現れ、3日日には、ガラナを与えた組は平均3分の1の時間で餌に到達できるようになったのです」(鈴木教授)

 マウスの脳を調べた結果、脳内の記憶を司る海馬という部分で、コリンアセチルトランスフェラーゼという酵素が増えていた。記憶力に閑係する神経伝達物質の生成を促進するもので、弱った記憶力も回復されることがわかったのである。

 「すでに2年前、正常なラットを使った実験で、ガラナが学習能力を高めることを発表しています。ボケ症状の予防だけでなく、始まった症状を緩和することも今回分かったのです」

 ガラナは、アマゾン川流域が原産のつる性の植物で、径1センチ前後の種子が、古くからインディオたちに万能薬として利川されてきた。主成分は、タンニン、カテキン、カフェインと似た作用のガラニン、ポリフェノール類など。強力な覚醒、興奮作用も知られている。

 「カテキンやポリフェノール類に抗酸化作用や滋養強壮効果があるのはすでに報告されていますが、今のところ、ガラナのどの成分が記憶力に作用しているのかわかりません。ただ、個々の成分だけではなく、ガラナ全体として効いているのだと考えています。漢方薬なども成分を精製しすぎると効かなくなる。複合体のほうが効くんですよ。今後それぞれの成分ごとに試したり、実際のアルツハイマー病患者にも投与して効果を調べたいですね」(同)

 刺激の強い強壮剤が、アルツハイマー病に利用されるのは意外な気もするが、「脳は、未知の部分が多すぎる。ここ2、3年で、アルツハイマーに効く薬が開発されてきましたが、効果が2、3カ月で薄れたりと、まだ利用できる段階ではないのです。そこへいくと、強い刺激を与えるというだけであっても、強壮剤がアルツハイマーに効くことがあるのかもしれません」というのは、医事評論家の小山寿氏。

 「それに、強壮剤はアルツハイマーだけでなく様々な症状に効くというなら アルツハイマーという一つの病気よりも、ボケの方に、より効くと考えられます。ボケこそ精神的な要因が重要で、個人差も大きい。強壮剤を使っているという心理的効果だけで、ボケ防止になるかもしれません」

(以下省略)

(平成14年4月4日号 週刊新潮)

 

私の感想

 私も「ガラナ」の情報は、患者さんからのメール相談で名前だけは知っていました。

 しかし、記事・文献などを読んだのは初めてでしたので、ご紹介いたしました。

 『実際のアルツハイマー病患者にも投与して効果を調べたい』という発言がありますので、注目していきたいと思います。

 

ご意見はこちらまで

ホームへ戻る