軽・中等度アルツハイマー病の進行を遅延させるrivastigmine tartrate

 

 高用量のrivastigmineを投与した患者は0.8点改善!


〔ニューヨーク〕インデイアナ大学(インディアナ州インディアナポリス)神経学のMartin R.Farlow教授らはEuropean neurology(44:236−241,2000)に,rivastigmine tartrateが軽度〜中等度のアルツハイマー病患者の認知機能の低下を抑制したことを示す米国22施設による臨床試験の結果を報告した。

 

早期から高用量で治療

 Rivastigmineは,Novartis Phamaceuticals社がアルツハイマー病の軽度〜中等度の痴呆の治療薬としてExelonの商品名で販売しているコリンエステラーゼ阻害薬。

 Farlow教授は,1日6〜12mgのrivastigmineを投与した患者は最初にプラセボまたは低用量の同薬を投与した患者より,52週間の試験期間を通じて認知機能が有意に優れていたことを見出した。

 同治験は2相から構成されており,最初の相は26週間プラセボ対照二重盲検試験で,患者をrivastigmineの1〜4mg/日,6〜12mg/日またはプラセボにランダム化して投与。2番目のオープンラベル相では当初プラセボを投与した患者を含め,全例に2mg/日のrivastigmineから投与を開始し,最大耐容量の12mg/日まで漸増した。同教授は「当初プラセボを投与した患者はrivastigmineに切り換えると認知機能が有意に改善したが,最初から6〜12mg/日を投与した患者には及ばなかった」と述べた。

 治療効果はアルツハイマー病評価尺度のうち認知に関する尺度(ADAS-Cog)で評価した。最初に26週間にわたってプラセボを投与した患者はADAS-Cog得点が平均3.8低下したのに対し,高用量のrivastigmineを投与した患者は0.8改善した。治験の最初の相を完了したのは545例で,うち532例が6か月間のオープンラベル延長試験への参加に同意した。52週間にわたる治験終了時に,最初の26週間にプラセボを投与した患者のADAS-Cog得点の改善度は52週間全体にわたってrivastigmineを投与した患者には及ばなかった。また,治験開始時から高用量のrivastigmineを投与した患者のADAS-Cog得点は最初にプラセボまたは低用量のrivastigmineを投与した患者より優れていた。  

(参考文献:平成13年2月8日号 Medical Tribune)

 

私の感想

 エクセロンの話題は久しぶりですね(バックナンバーをどうぞ)。今までとは違って具体的な効果が今回は示されましたね。

 アリセプトのデータは皆さん忘れられたと思いますが、その改善は1点よくなるかどうかでしたね。「高用量のrivastigmineを投与した患者は0.8改善」したそうですから、このデータを見る限りにおいては、アリセプトとエクセロンの効果にはあまり差がないようですね。

ご意見はこちらまで

ホームへ戻る