英国アルツハイマー協会はデイケアセンター60カ所持つ!
机上論でないケアシステムで対応!
ロンドン郊外の住宅街、ブロムレイは人口30万人、地理的にはかなり広い地域である。そのブロムレイにあるデイケアセンター「ホワイトゲーブルズ」は、英国アルツハイマー協会が運営する施設である。英国アルツハイマー協会は、欧州有数の家族組織で会員数、2万5千人の非営利団体である。家族や患者のサポート、情報提供、教育、訓練、研究、ロビー活動などのほか、痴呆患者への直接ケアサービスを実施している。全英にデイケアセンター60カ所、訪問サービス施設30カ所のネットワークを持っている。
マネージャーのロザンナ・バートンさん(正看護婦・53歳)は、豊かな経験と知識を生かして、施設で過ごす高齢者へのサービスを行っている。
「″ゲスト″の安全への気配りを何よりも優先します。その上で、1人ひとり異なるニーズに対応してケアしてあげることをいつも心掛けています」とにこやかに語る。
英国アルツハイマー協会によると全英の痴呆患者は現在70万人(英の全人口6500万人の約1%)。今後15年の内に100万人に増えると見込まれている。家庭環境の変化や病状の進行に伴って、在宅でのケアが困難となり、ナーシングホーム(日本の特養にあたる)の世話になる高齢者が増えている。しかしナーシングホームヘ入居するには経済的負担が大きく、社会問題となつているのが現実である。
なお、英国でのナーシングホームの費用は一般的な所で週400ポンド(政府の補助金は週350ポンド)。一方、高齢者の年金は年約1200ポンドが平均的という。そのため子や親戚に頼ってもなお費用負担が困難となり、より安く質の落ちるホームに移らざるを得なくなるケースも増えている。ブレア労働党内閣は改善を公約しているが、実現にはいたっていない。″ゆりかごから墓場まで″の伝統ある福祉の国も、高齢者ケアでも多くの課題を抱えているのが現状のようだ。
こうした状況の中で、同協会ではヘルプライン(電話相談)などにより、昼夜、患者や家族を支えている。その大きな財源になつているのは遺産収入のほか、チャリティ活動による企業やスーパーマーケットなどの寄付である。また02年4月から地域社会の健康に向けた新制度、GPなどによる「プライマリ・ケアトラスト」が発足している。その中で痴呆への対応も行われる。
(以下省略)
(英国アルツハイマー協会 ブロムレイ・デイケアセンター ロザンナ・バートンさん)
(北川巳代)
私の感想
英国の痴呆介護の状況がよく分かる印象的な記事でしたので、ご紹介致しました。ナーシングホームの費用の実費負担が一週間に400−350=50ポンド。1200÷50=24週間すなわち1年の約半分の24週間分しか払えないのが平均的な英国の事情のようですから、介護老人を持つ家族の費用負担が困難となるのも当然ですね。
″ゆりかごから墓場まで″という用語は、もう過去の遺産のようですね。
「ナーシングホーム=日本の特養にあたる」というのは意外でした。日本のグループホームに該当すると私は思っていましたので・・・。