ポケをみる家族にとって少しでも救いになるような治療を求めるには当たり前だ。
私は家族の話や、本人の様子から「少し進んだポケですから、治療することは難しいでしょうねえ」。これはど典型的なら一度詳しく調べていれば、同じことをやる必要はない。
「いい薬はないんですか?」
「ありませんよ」。あまりにもそっけない私の言葉に驚いている。しかし、このある種のあきらめが実に重要なところなのだ。放置しろとうのではない。冷静に今の状況を理解して、意味のない冶療を求めて、医療機関を転々とするのはよくないと分からせたかったのだ。
そんな薬に頼るより、今のボケの姿を認めてあげることが何よりの環境づくりである。
家族が納得するまで医者を代えていくのもある種の手段であるが、求めるものはそこにはない。
ある程度症状が進めば、ボケと診断することはやさしい。そう診断されたら、まず長く診てもらえる医者を見つけることだ。理解のある医者が見つかれば、そこへできるだけ定期的に通った方がいい。
ポケと家族の闘いは長期戦である。正面で受け止めてしまいがちだがユーモアを持って粘り強くいくしかない。
(天本病院内科医師 米山公啓)
99年12月にはこの「アリセプト」がいよいよ承認されそうですが、根治薬ではないということは、いまから少しずつ話していくことも大切であると思います。