正しい生活習慣で痴呆予防

 

 軽い運動で脳活性化!

 食生活:緑黄色野菜や魚、積極的に!

 昼寝は30分以内、長過ぎは逆効果!


 最近、いろいろな調査から痴呆も、ある程度予防できると考えられるようになってきました。魚や野菜を食べ、定期的な運動をするなどの生活習慣が予防に効果があることがわかり、さらに科学的なデータを集めるため、厚生労働省の研究班が調査研究に乗り出しました。痴呆の予防にいいライフスタイルは、いつまでも元気に生活するために大切なことばかりです。一度、自分の暮らし方を見直してみませんか。

(斎藤雄介)

 

(冒頭省略)

 アルツハイマー病は、遺伝子が発病の重要な原因になっていますが、一部には食生活など生活習慣がかかわっていることが、各種の調査でだんだんとわかってきています。

 一九九七年に発表されたオランダ・ロッテルダムの調査では、五十五歳以上の住民約五千人を調査したところ、魚を平均一日十八・五グラム(さしみ二切れ程度)以上食べていたグループは、三グラム以下しか食べなかったグループより、アルツハイマー病の発症率が低いことがわかりました。

 同様に、果物と野菜をよく食べていた人は、アルツハイマー病と脳血管性痴呆の両方の発症が少ないという効果も認められました。

 日本では自治医科大大宮医療センター教授(神経内科)の植木彰さんが、アルツハイマー病の患者六十四人と健常者八十人の食生活と栄養を調べた結果があります。それによると、アルツハイマー病の人は、魚や緑黄色野菜、海藻の摂取が少なく、逆に肉の摂取が多かったのです。

 「患者の場合、偏食が目立ちました。十分なビタミン、ミネラル類も摂取できていないと考えられます」と植木さんは指摘します。

 アルツハイマー病の原因はまだわかっていませんが、進行に関係すると見られる物質がわかってきています。緑黄色野菜に含まれるベータカロチン、魚の脂質に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が、こうした物質の発生を抑える効果があると考えられています。若いころから食生活で守るべきことを、一覧にまとめました。

食生活で心がけること

(1)食べ過ぎや極端な小食はだめ

(2)甘いものばかりもいけない

(3)緑黄色野菜を食べる

(4)肉と魚をバランス良く。肉を食べたら、次の食事は魚に

(5)水を十分飲む

(植木教授による)

 アルツハイマー病と睡眠の関係についての調査もあります。筑波大臨床医学系教授の朝田隆さんの研究では、三十分以内の昼寝の習慣があると発症率は下がるが、六十分を超えると逆に発症率が高くなります。「長く昼寝をすると、睡眠のリズムが悪くなり、夜眠れなくなる。それが脳の機能低下に結びつく。日中に運動して、夜中の睡眠の質を高めることで、痴呆の予防になると考えられます」と朝田さんは話します。

(以下省略)

(平成14年11月17日 読売新聞 ゆうゆうエージ)

 

私の感想

 「六十分を超えると逆に発症率が高くなります」という具体的な数字が提示され、患者さん指導の目安になりますね。

 「さしみ二切れ程度」というデータも具体的な数字で分かりやすく、日本人なら容易に実現可能な数字目標だと思いますね。

 

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