クエチアピンが高齢AD患者の激越抑制に有効の可能性

 

 他の非定型抗精神病薬を用いた際に生じる脳血管性有害事象は治療期間中は発生せず!


〔英オーダリーパーク〕

 AstraZeneca社は,高齢アルツハイマー病(AD)患者を非定型抗精神病薬クエチアピンで治療した研究の結果を発表した。この研究によると,クエチアピン200mg/日が高齢AD患者の激越抑制に有効で,認知機能の低下も引き起こさなかった。クエチアピンは耐容性にも優れ,他の非定型抗精神病薬を用いた際に生じる脳血管性有害事象は治療期間中は発生せず,30日のフォローアップ期間中に100mg/日投与群で1例報告されただけである。研究結果の概要はサンディエゴで開かれた米国老年精神医学協会(AAGP)の年次集会でも報告された。

(2005年4月14日号 Medical Tribune)

 

私の感想

 「もの盗られ妄想」に有効性が高いとの報告があったのでリスパダールを今まで使うケースが多かったのですが、今後は「セロクエル」に多少シフトしていくかも知れませんね。

 

副作用情報:

(1)セロクエル

 http://www.zenkaren.or.jp/zenkaren/topic/20021108/top.htm

(2)リスパダール・その1

 http://www2f.biglobe.ne.jp/%7Eboke/boke2.htm(「ぼけ」なんでもサイトより)

★痴呆性高齢者の行動障害に非定型抗精神病薬の使用に警告(2005年4月11日、アメリカ)

 アメリカ食品医薬品局(FDA)は、痴呆性高齢者の行動障害に非定型抗精神病薬の使用することで死亡率が高くなることについて警告文を記載するように製薬会社に要請しました。

 同局は、Olanzapine (Zyprexa 日本名:ジプレキサ), Aripiprazole (Abilify 日本では未承認), Risperidone (Risperdal同:リスパダール), Quetiapine (Seroquel同:セロクエル)の4種の非定型抗精神病薬の痴呆性高齢者への2重盲検法の17の研究報告を調べたところ、このうち15の報告でこれらの薬を使った例で使用しない例より死亡率が高いことを認めました。これらの研究では合計5106人の患者で試されており、死亡率が1.6から1.7倍高いことを認めました。死因の多くは、心不全、突然死、肺炎でした。

 これに基づき同局は上記の4種の薬とClozapine (Clozaril 日本では未承認) と Ziprasidone (Geodo 日本では未承認)について製薬会社に説明書に囲みの警告文として死亡率が高くなること、痴呆の人の行動障害に効果は認められていないことを記載することを要請することにしました。

 さらに以前から使用されている定型抗精神病薬についても研究報告が少ないが死亡率を高めている可能性があるので同様の警告をすることも検討しています。

(3)リスパダール・その2

 http://www2f.biglobe.ne.jp/%7Eboke/boke2.htm(「ぼけ」なんでもサイトより)

★痴呆の人にリスパダールなどを投与しないように注意(2005年3月9日、イギリス)

 イギリス保健省は、医薬品安全委員会の報告に基づき、痴呆の人にリスペリドン(リスパダール)とオランザピン(ジプレキサ)を投与しないように注意しています。同委員会がこれらの薬のデータを調べたところ、服用した人の方が服用しない人より3倍脳卒中になりやすいことを認めためです。これらの薬についてはアルツハイマー病など痴呆の人の幻覚、妄想、「問題行動」などの症状、状態にイギリスでもわが国で広く使われています。 これらの薬が痴呆の人の精神症状に有効であるとの研究報告はありますが、その効果が欧米でも日本でも公に認められてはいません。

 

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