家族性アルツハイマー病

 原因遺伝子働き解明!


 東京大学と大阪大学、米国立衛生研究所(NIH)の日米共同研究チームは家族性アルツハイマー病の原因遺伝子がどのようてし病気を引き起こすかというメカニズムを初めて解明した。遺伝子に異常が起きると神経細胞が自滅し、ボケなどの脳障害につながるという。共同チームは細胞が自滅するのを防ぐ物質が見つかれば、有効な治療薬になるとみている。日本の製薬会社二社と共同研究の交渉を始めた。

 共同研究チームは「プレセニリン1」と呼ばれる遺伝子の機能を明らかにした。一九九五年に米トロント大などが、アルツハイマー病の患者が多い家系からこの遺伝子を発見。アルツハイマー病を発症した全患者の約五%は、この遺伝子の異常が原因になっているとみられている。これまで遺伝子が病気を起こす仕組みはわからなかった。

 共同チームは細胞が自ら死滅するのを促す遺伝子がアルツハイマー病と関連していることに着目。細胞死と関係する「Jun」と呼ばれる遺伝子の働きとプレセニリン1の関係を調べた。その結果、プレセニリン1に異常がある患者の神経細胞ではJunが過剰に増えて細胞死を起こすことがわかった。

 アルツハイマー病は現在、有効な治療法がほとんどない。東大医学部の岡沢均助手(神経内科)は「根治は難しいが、症状を緩和する方法の手掛かりになるかもしれない」と期待する。Junをうまく抑える薬が開発できれば、この病気の治療に役立ちそうだ。 

(参考文献:平成11年10月11日 日本経済新聞)

 

私の感想

 プレセニリン1に異常がある患者の神経細胞ではJunが過剰に増えて細胞死を起こす」という家族性アルツハイマー病の発症機序が解明されたことは大変大きなことですね。

 今後の新薬登場に期待が寄せられます。

 

ご意見はこちらまで

ホームへ戻る