加齢による蓄積か、ADの始まりかを線引きするのは非常に難しい!
診断方法はどう進むか。
早期に診断・治療を打うため、最近は認知症の前段階である軽度認知機能障害(MCI)のさらに前段階(プレMCI)まで診断しようという流れがある。そして厚生労働省は、このごく早期を診断できる専門医が「どこに」「どれくらい」いるのか、利用者のために地域ごとの実態把握をしている。また現在、日本神経学会が中心となり関連諸学会が協力してガイドラインの作成が進行中だ。
診断技術で期待されているのはPittsburgh Compound-B(PIB)という画像診断。
従来の画像診断のうち、CTやMRIは、萎縮した脳を映すことで間接的に診断するものだ。SPECT(単一放射断層撮影)やPET(陽電子放射断層撮影)も、脳の血流やグルコースの代謝をみることで、間接的に脳の機能状態を推察している。
しかしPIBは、アルツハイマー病(AD)の発症に関与しているとわれる「アミロイド」そのものを映し出すので、究極の早期診断になると期待されている。日本でも現在、自由診療で実施している民間病院があると聞いている。
問題は、アミロイドは正常の高齢者でも蓄積すること。加齢による蓄積か、ADの始まりかを線引きするのは非常に難しい。
一方で、高度技術の発展とは全く反対の方向ながら、実は配偶者の判断はかなり正確。「テストの成績が正常でも、年齢という要因を差し引いても、やっぱりおかしい」と配偶者がおっしゃった数年後に、それが正しいと判明した経験を少なからずしてきた。
(以下省略)
(筑波大学 精神医学 朝田 隆教授 日本医事新報2009年1月10日号・P14〜15)
私の感想
「自由診療で実施している民間病院」ってどこの病院なんでしょうかね・・。
まあいずれにしても、「加齢による蓄積か、ADの始まりかを線引きするのは非常に難しい」という最大の問題点の解消されない限り、「早期診断の決め手」とは言い難いのでしょうね・・。
と言うことで、現状では、アルツハイマー病早期診断のための「確実なマーカー」は確立されていないため、「総合的に判断する」ということになるのでしょうね。