アルツハイマー新薬開発に光

 

 ホルモン『PG』の脳内への移動確認!

 岐阜大の鈴木正昭教授発表!


 岐阜大工学部生命工学科の鈴木正昭教授(五四)らのグループが、人間の体内に微量に存在するホルモンの一種、PG(プロスタグランジン)が、脳内に移動することを初めて確認し、二十日、千葉大で開かれた日本化学会で発表した。PGは猿の脳内で神経細胞の細胞死(アポトーシス)を抑えることが分かっており、鈴木教授は「細胞死を原因とするアルツハイマーや脳梗塞(こうそく)の、進行を抑える画期的な新薬開発につなげたい」としている。

同グループはこれまで、ネズミや猿を使った実験で、人工的につくったPG「15R−TIC」が、脳内で起こる神経細胞死を抑えることを発見している。今回、人体に安全な放射性同位元素C−11を使って、観察しやすいように加工した15R−TICを腕の静脈に注射。特殊な撮影方法(陽電子放射断層画像撮影法=PET)で動きを観察したところ、この物質が脳に移動することを確認した。

 実験は昨年六月、ウプサラ大PETセンター(スウェーデン)で共同研究者らと行われ、鈴木教授本人が実験台となった。

 「人間の脳と構造がよく似た猿で同じ結果が出ていた。安全性はほぼ確実だったが、人間での実験は、倫理委員会がなかなか了承しなかったので、自分が実験台になった」と鈴木教授。

アルツハイマーや脳梗塞は、脳内で神経細胞死が起きるのが一因とされているが、治療法はまだ確立されていない。鈴木教授は「今回、PGが人間の脳障害に効果があるかどうかを調べる臨床実験の基礎ができた。成功すれば新薬の開発となる。今後、人間での臨床実験を予定している」と話している。

(参考文献:平成13年9月21日 中日新聞)

 

私の感想

 「人間での実験は、倫理委員会がなかなか了承しなかったので、自分が実験台になった」という部分好感が持てますね。私自身もアルツハイマー病早期診断の検査として一時注目された点眼試験(今は有用性は否定されています)の国内初実施の際には、安全性確認のため自分自身でテストしてみました。

 神経細胞死がコントロールできるようになれば誠に素晴らしい成果だと思います。

 

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