音読は認知症(痴呆症)の脳機能改善に有効である!
筆者らは音読を採り入れた認知症の非薬物療法として、「学習療法」を提唱している(http://www.gakushu-ryoho.jp/index.html)。
学習療法の定義は、「音読と計算を中心とする教材を用いた学習を、学習者とスタッフがコミュニケーションをとりながら行うことで、学習者の認知機能やコミュニケーション機能、身辺自立機能などの前頭前野機能の維持・改善を図るもの」である。
筆者は、脳科学の基礎研究の知識から、認知症の脳機能改善に音読や計算を用いることを発想した。まず、認知症の患者にとって、QOL低下の原因となる症状は、コミュニケーション機能の障害、身辺自立機能の障害、短期記憶の障害など、多くは、大脳の前頭前野の機能であることに注目した。また、サル等の実験動物を使った大脳生理学研究成果から、前頭前野の脳神経細胞は、大脳の他の領域の神経細胞とは異なり、一つの神経細胞が多彩な情報処理に関わって活動することにも着目した。
最近の脳科学研究の一つに、人間の脳活動を画像として定量評価することが可能な、脳機能イメージングと呼ばれる手法がみる。この脳機能イメージング研究成果を見直すことによって、前頭前野を活性化するには何をしたらよいのかを知ることができる。そこで、脳機能イメージング研究によって見出した前頭前野活性化法を、生活介入として用いることで、認知症患者の前頭前野全般の機能を向上させることができるかもしれないと発想したのである。
学習療法群では、対人コミュニケーション能力や身辺自立能力が回復し、介護度も改善することがわかった。近赤外計測による脳測定でも、三カ月の介入後に、大脳左半球の前頭前野の活動が回復することが証明され、音読や単純計算による生活介入によって、脳の可塑性が発動され、脳機能が改善したことが示唆された。
(以下省略)
私の感想
注目されている音読による「学習療法」の紹介サイトが記載されており有用な記事でした。詳細は上記サイトにてご確認下さい。