アルツハイマー型痴呆の薬物療法の実際:軽度から中等度のアルツハイマー型痴呆に対して

 

 塩酸ミアンセリン(テトラミド)!


(冒頭省略)

その他の薬物療法

1)易怒性、日中の多動に対して

 介護者に対して、怒鳴ったり、暴力をふるう場合や、日中の落ち着きのなさに対しては、ごく少量のスルピリド(ドグマチール)が有効な場合がある。パーキンソニズムなどの副作用予防のため、1日投与量を100mg以内にとどめる必要がある。

(中略)

 安易なマイナートランキライザーの併用は逆効果の場合があり、注意が必要である。 

2)夜間の多動、不眠、不穏に対して

 基本的には鎮静を試みる。やはり逆に不穏を誘発する可能性があるので、一般的に用いられる、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は慎重にすべきである。とくにトリアゾラム(ハルシオン)は避けた方がよい。

 四環系抗うつ薬である、塩酸ミアンセリン(テトラミド)は強い眠気を誘発するため、痴呆患者の不穏に有効であるとする報告があり、当院でも頻繁に使用され効果をあげている。筆者は、痴呆症例の不穏対策の中核をなす薬剤であると考えている。ミアンセリンは効果発現までに数時間を要するので、就寝前投与ではなく、夕食後早めに内服してもらう。初回は5〜10mgとし、最大30mgまで増量が可能である。翌朝までふらつきが残る場合には、さらに内服時間を早める工夫が必要である。

(以下省略)

(東京都立荏原病院 神経内科  長尾毅彦先生)  

(平成14年10月1日発行 CLINICIAN vol.49 no.515 P1080-1084)

 

私の感想

 一般臨床医が最も悩む、「痴ほう症に伴う興奮症状」への薬物療法がコンパクトにまとめられており、とっても有用な論文と思いました。

 

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