アルツハイマー病に対する経鼻ワクチンの可能性

 

 マウスを用いた試験では、ワクチンでアルツハイマー病に関連した脳のタンパク質が減少!


【8月11日】

 科学者らは、アルツハイマー病において認められるアミロイド斑を減少させる経鼻ワクチンを研究している。

 今までのところ、マウスを用いた試験だけで、ヒトを対象とした試験は行われていない。

 「マウスでは効果がある」と、研究者であるHoward Weiner, MDはWebMDに語っている。「この実験はアルツハイマーに有用な可能性がある独特のワクチン接種方法を発見したという点に意義があると思う」。

 「非常に興味深い結果が得られたと思う。次の段階ではヒトに安全であるか否かを確認し、その次にどのくらい有効であるかを検討することができる」と、Weiner博士は述べている。同博士は、ボストンのブリガム女性病院とハーバード大学医学部の神経疾患センターの共同センター長であり、ブリガム女性病院Partners多発性硬化症センターのセンター長である。

 マウスを用いたワクチン試験の結果は『Journal of Clinical Investigation』8月11日号に掲載されている。

 

ワクチンの成分

 ワクチンはFDAで承認されている多発性硬化症[MS]薬の他にワクチンが免疫を促進するのを助ける薬剤を配合している。経鼻ワクチンはスプレーまたは点鼻薬として投与できる。Weiner博士の研究では、マウスに対して点鼻薬が用いられた。

 

試験の結果

 この研究は、アルツハイマー様脳疾患マウスに的を絞って行われた。マウスに数週間ワクチン療法および追加接種を行った。

 ワクチンはミクログリアと呼ばれる脳細胞を活性化するよう作られている。活性化されたミクログリアは、アルツハイマー病において認められるアミロイド斑の構成要素であるβアミロイドと呼ばれるタンパク質を除去する。

 経鼻ワクチン療法後、βアミロイドの総量は73%減少した、と研究者らは記している。

 

意外な発見

 Weiner博士らがそれらの特定の薬剤から経鼻ワクチンを作ることに決めた理由は何か。

 同博士らは、別のアルツハイマー病ワクチンが無効であった理由を考えていた。そのワクチンは抗体を用いてβアミロイドを直接標的としていたが、ヒトを対象とした試験は副作用のため中止された。

 「その当時、MS[多発性硬化症]に似た疾患の動物にワクチンを投与したところ、脳からβ[アミロイド]の80%が除去されたという意外な発見をした。これに気づいたとき、その作用機序はどうなっているのか、また、この発見をどう利用してアルツハイマー病に対する新しいワクチンを創り出すことができるのかが問題となった」と、Wiener博士は述べている。

 経鼻ワクチンは抗体の産生を促進しない。「実際のところ、動物モデルでは、遺伝的に抗体を産生することができないマウスにおいて効果が認められた。したがって、これまで試験された他のすべてのワクチンと全く異なる独特のワクチンである」と、Weiner博士は述べている。

 βアミロイド沈着物はマウスとヒトでは多少異なる。また、ワクチンの長期結果は不明である、と研究者らは記している。

 この研究に取り組んだ別の研究者は、経鼻ワクチンの製造元であるID Biomedical Corporation of Quebec社の社員であり、同社の株を所有している、と掲載雑誌に記載されている。

 

 Frenkel, D. The Journal of Clinical Investigation, Aug. 11, 2005; online edition. Howard Weiner, MD, co-director, Center for Neurologic Diseases, Brigham and Women's Hospital/Harvard Medical School; director, Partners Multiple Sclerosis Center, Brigham and Women's Hospital. News release, The Journal of Clinical Investigation.

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(参考文献:WebMD)

 

私の感想

 いろんな種類のアルツハイマー病ワクチンの開発が進んでいるようですね。早く実用的なワクチンが登場することを多くのご家族が願っています。開発が加速することを期待しております。

 

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