セミナー:アルツハイマー病とくすり

 

 NSAIDのイブプロフェン、Cox-2阻害剤のセレコキシブ、プレドニソロンはいずれもプラセボと変わらず、進行抑制効果はほとんど認められなかった!

 エストラジオールも無効であり、むしろ悪化させる傾向もみられた!

 その他、ビタミンE、MAO-B阻害剤(セレギリン)およびNGFのいずれもが無効であった!


(冒頭省略)

 疫学調査の解析結果から、抗炎症剤とくに非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)や女性ホルモン療法がAD(アルツハイマー病)の進行を抑制すると期待されていた。またインドメサシンが、消化器障害が強いものの、パイロット臨床において有意にADの進行を抑制したので、消化器障害の少ないCox-2特異的阻害剤は期待できるものとして大規模の臨床試験が行われた。

しかし、第III相臨床試験結果は期待を裏切るものであり、NSAIDのイブプロフェン、Cox-2阻害剤のセレコキシブ、活性化ミクログリアを抑制するプロトペントフィリン、プレドニソロンはいずれもプラセボと変わらず、進行抑制効果はほとんど認められなかった(投与期1年)。また、エストラジオールも無効であり、むしろ悪化させる傾向もみられたという。

 その他NMDA受容体拮抗剤、ビタミンE、MAO-B阻害剤(セレギリン)およびNGFのいずれもが無効であった。

 疫学調査で期待された抗炎症剤がおしなべて臨床試験ではほとんど効果が認められなかったことは、ADの脳炎症説と一致しないことになる。しかし、投与期間(1年)が短いために効果発現がなかった可能性が強く指摘されており、このタイプの薬剤はAD発症前に5〜10年以上を服用しないと発症予防効果は得られないのかもしれない。またインドメタシンのパイロット臨床研究結果が正しければ、インドメタシンのCox阻害活性以外の作用によって進行が抑制されたことになり、その意味で興味がもたれる。

【金子 勲:三共(株)研究企画部次長】

【岩田宣芳:Science Information Co. Ltd. ディレクター】

(参考文献:平成13年6月号 ファルマシア)

 

私の感想

 アルツハイマー病の進行抑制効果に期待されてきた薬が、いずれも否定されたようだという文献です。

 真摯に受け止めないといけないですね。

 

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