エストロゲンではアルツハイマー病の症状は改善しない

 高齢女性における軽度〜中等度のADには効果がない!


 カリフォルニア大学アーバイン校脳加齢・痴呆研究所のRuth Mulnard副所長(正看護婦、看護学博士)らは、アルツハイマー病(AD)に対する長期エストロゲン補充療法(ERT)の治験結果から、同療法は高齢女性における軽度〜中等度のADには効果がないことを明らかにし、JAMA(283:1007-1015)に発表した。

 

プラセボに及ばず

 Mulnard副所長らは、ADを発症している高齢女性に対し、ERTで治療しても症状改善に効果のないことを示したが、比較的若い女性を対象とした場合、あるいは予防的手段として用いた場合の有用性はまだ否定されていない。

 今回の被験者は、過去に子宮摘出を受け、現在軽度〜中等度のADに罹患している97例の女性(平均年齢は75歳)。各被験者を低用量のエストロゲン(0.625mg/日)、高用量のエストロゲン(1.25mg/日)、あるいはプラセボのいずれかに無作為に割り付けた。

(中略)

 過去の研究では、AD患者に対するERTは有効であることが示唆されているが、同副所長らは「過去の研究では治験期間が平均6〜8週間と短く、被験者も比較的少なかった」とし、さらに「1年間にわたりERTを行っても疾患の進行を遅らせることはできなかった。また、軽度〜中等度のADに罹患している女性患者の認知力、機能的な予後や全体的な予後も改善しなかった」と述べている。 

(以下省略) 

(参考文献:平成12年6月15日 Medical Tribune)

 

私の感想

 エストロゲンへの幻想もこれで終結なのでしょうか。

 

ご意見はこちらまで

ホームへ戻る