厚生労働省が、添付文書改訂を指示、アルミニウム脳症・骨症のリスク回避!
脳梗塞患者が微量アルミニウムを長期連用すると、アルツハイマー病発症のリスクが高まる!
アルミニウム含有製剤に一段と厳しい適応制限
2002年6月、厚生労働省は一般用医薬品のうち乾燥水酸化アルミニウムゲルなどアルミニウム含有製剤(胃腸薬)について、使用上の注意を改訂するよう指示した。それによると、「してはいけないこと」の項に「透析療法受けている人は服用しないこと」「長期連用をしないこと」を追記するとともに、「相談すること」の項に「腎臓病の人は服用前に医師または薬剤師に相談する必要がある」ことを追記するよう指示した。つまり、わかりやすくいうと、腎機能の低下で透析療法を受けている人は絶対に服用してはいけない、腎臓が少しでも悪い人は医療者に相談する必要がある、健常人であってもアルミニウム含有製剤の長期連用はしてはいけない、というものである。
今回の指示で注目すべきは、アルミニウム含有製剤の適応が一段と制限された点である。すなわち、従来の指示では透析療法を受けている患者または腎機能が低下している患者が対象であったが、今回の指示では健常人についても長期連用が禁忌となった。厚生労働省のアルミニウム含有製剤対する姿勢が一段と厳しいものとなったといえるだろう。
そこで問題になるのが、抗血小板薬として虚血性脳血管障害や狭心症・心筋梗塞の二次予防のため数多くの患者に長期連用されている低用量のアスピリン製剤である。低用量のアスピリン製剤には、アルミニウムを含有するもの(アスピリン・ダイアルミネートやアスピリン・アルミニウム)と、含有しないもの(単味製剤など)がある。このうち、アルミニウムを含有するタイプのアスピリン製剤の長期連用について、いかに考えるべきだろうか。
低用量のアスピリン・ダイアルミネートやアスピリン・アルミニウムにおけるアルミニウム含有量は、胃腸薬などに比べて少ないものの、腎機能低下患者が長期連用して安全であるとの証拠は、現在のところ得られていない。したがって、アルミニウム含有製剤の長期連用については、やはり慎重な対応が望ましいと考えられる。また、今年なって大阪大学の遠山正彌教授らのグループによって、脳梗塞患者が微量アルミニウムを長期連用すると、アルツハイマー病発症のリスクが高まることを示唆する研究成果が発表され、新たな警鐘も鳴らされた。
そもそも、虚血性脳・心血管障害予防において重要なのはアスピリンの抗血小板作用であり、アルミニウムは胃粘膜障害軽減という副次的な役割を果たすにすぎず、主作用とは無関係な配合物である。そのため、アルミニウム蓄積による影響を考慮するならば、アルミニウムを含有しないタイプのアスピリン製剤(局方品や腸溶錠などの単味アスピリン)を選択することが賢明であろう。
以下省略
(富山医科薬科大学 堀越 勇・名誉教授)
私の感想
私も脳梗塞の再発予防に、ダイアルミネート配合剤のバファリン81mg錠を時折使用しておりますが、腸溶錠のバイアスピリン(100mg、バイエル)あるいは単味アスピリンに変える必要があるのかなと感じました。
また、『脳梗塞患者が微量アルミニウムを長期連用すると、アルツハイマー病発症のリスクが高まる』というニュースもインパクトが大きいですね。