早期診断により、入院や施設入所を遅らせ要介護期間を短縮し医療コスト減らす!
ATDは類似した症状と脳病変を示す多因子疾患てあり特異的補助診断マーカ一がないことから診断は容易でないが,段階を追って実施すれば必ずしも困難ではない.それには三段階の手順を踏むことが必要と思われる.
第一段:物忘れや認知障害などの患者の訴えが精神遅滞,うつ状態,痴呆なのかを,(1)詳しい生活歴(社会歴,学歴など)と家族歴や現病歴,(2)self‐rating depression scale(SDS)によるうつ状態の検討や,(3)mini-mental state examination(MMSE)などによる痴呆の検出などにより知る.
第二段:認められた痴呆がATDであるかどうかをDSM‐IVなどの診断基準に照らして検討する.具体的には(1)認められる記憶および認知の障害が緩徐に出現し連続的に継続していること,さらに社会生活または職業に何らかの障害を与えていることを確かめ,(2)神経学的診察で脳神経障害や運動麻痺,不随運動,失調症,筋緊張異常などがないことを確認する.さらに(3)CT検査などでほかの器質的神経疾患を除外するとともに,痴呆を起こす全身疾患(他臓器の障害,ビタミン欠乏,内分泌障害,感染症,薬物・アルコール中毒など)を否定する.
(名古屋市立大学 第二内科 小鹿幸生先生)
分かりやすくまとめられていますね。医療コストを低下させるという点に関しては、大変大きな意義であると思います。
さて診断に関しては、「(3)CT検査などでほかの器質的神経疾患を除外する」と第二段階の後半のCT検査が記載されておりますが、やはりCTは早期に実施した方が望ましいと思います。
私の経験でも、“アルツハイマー病だろうが念のために”と実施した検査で、悪性脳腫瘍が発見され、脳神経外科に紹介した例がありました。