開かれた医療前面に!
情報すべて掲示! 国民に判断仰ぐ!
慢性疾患の患者の中で、きちんと薬を飲んでいるのは五割程度だが、医師の九割は、患者がまじめに薬を飲んでいると思っている!!
(安藤明夫)
「イギリスで行われた羊のクローニングは、さまざまな議論を呼んだ。高度先進医療をめぐる問題は今後、次々に出てくる。私たちも意見を言うが、最終的に選択するのは国民。私たちは医の心を持って、正しい知識を発信する責任がある」(総会会頭の高久史麿・自治医大学長)
「ニ十一世紀の医療は、個々の患者に応じたオーダーメードになっていくと同時に、新たな課題も出てくる。国民にすべての情報を提示して判断を仰ぐ」(準備委員長の矢崎義雄・東大教授)
「開かれた医療」の姿勢を、ここまで打ち出した医学会総会は初めてだ。
医師と患者の関係を考える企画も多かった。
「患者の権利と責任」と題したシンポで、大阪の開業医、山家健一さんは、大阪内科医会のアンケートの結果を紹介し「慢性疾患の患者の中で、きちんと薬を飲んでいるのは五割程度だが、医師の九割は、患者がまじめに薬を飲んでいると思っている」と、意識のずれを説明した。
また、薬害エイズの教訓を話し合ったシンポでは、愛知県がんセンターの福島雅典医師が「薬の危険性と便益を患者自身が比較でき、治療法を選択できるだけの情報公開が必要」と訴えた。
圧巻だったのは、閉幕式での評論家立花隆氏の講演。近い将来に実現しそうな最先端の医学として、肝臓、筋肉などの培養や、死体の神経細胞を利用する治療などを豊富な取材をもとに解説、「生と死、個体の維持といった枠組みが転換しつつある。たとえば、中絶した胎児の細胞を利用してもいいか、といったことが既にアメリカでは激しい議論になっている。再生の医学が進んでいく中で、科学的に何が可能か、そこから何が起こりうるのかを示し、社会の議論を高めてほしい」と呼びかけた。
またまたショッキングなアンケート結果が出されましたね。「慢性疾患の患者の中で、きちんと薬を飲んでいるのは五割程度だが、医師の九割は、患者がまじめに薬を飲んでいると思っている!」・・・これが本当であるとすれば、慢性疾患の薬剤費の最高5割が削減できる可能性を示したデータであるからです。
「情報すべて掲示! 国民に判断仰ぐ!」という方針が日本医学会総会で打ち出されたということは、カルテ開示・レセプト開示などの医療情報の公開が、今後は積極的に日本医師会でも推進されていくということなんでしょうか。